検証!チャネル・ブレイクアウト(4)‥東京金編

検証!チャネル・ブレイクアウト(4)‥東京金編:2012/06/07

『チャネル・ブレイクアウト』シリーズ4回目の今回は、東京金を取り上げる。まず最初にチャネル・ブレイクアウトを利用した順張り戦略での売買シミュレーションの結果をみて頂きたい。売買ルールは以下の通り。

○ 期間:1982年3月23日〜2012年5月25日
○ 仕掛け:過去20日間の高値更新で買い、安値更新で売り
○ 仕切り:過去20日間の安値更新で買い玉仕切り、高値更新で売り玉仕切り
○ 仕掛け・仕切りとも当日帳入れでサイン確認後、翌日始値で取引するものとする(1枚単位)
※ 手数料は考慮せず。先限継続足でのシミュレーションのため、実際の取引結果とズレが生じます。

● 東京金は順張りに不向き

【表1】 東京金のシミュレーション概要

■20日ブレイクアウト(順張り)

売買損益(手数料含まず)
合計平均最大
売買回数220-3,131-14.2
 利益回数656,624101.9753
 損失回数155-9,755-62.9-419

※売買損益は値幅表示、実際の金額は値幅×1,000

値幅ベースのシミュレーション結果は右の【表1】の通り。利益平均(+101.9円)が損失平均(−62.9円)を上回ったが、勝率(29.5%)の低さをカバーしきれず損益合計は−3,131円となった。

下の【グラフ1】は日々の値洗い込みの累積損益だが、明らかに右肩下がりとなっている。今回は、20日ベースでシミュレーションを行ったが、パラメーターをいろいろ変えて試してみてもほとんどの組み合わせでマイナスとなり、いい結果は得られなかった。以前ご紹介した東京ゴム (11年10月のコラム参照) などと違い、チャネル・ブレイクアウトを利用した順張り戦略は、東京金との相性が悪いようだ。

【グラフ1】 東京金 累積損益グラフ (1982/3/23〜2012/5/25)

それならば、順張りを逆張り(チャネル上限を上回ったら売り・下回ったら買い)にすれば儲かるシステムに変身するはずだ。売買のサインが入れ替わることで、先程、ほとんどの期間の組み合わせでマイナスだったものが、今度は逆にプラスとなる。東京金の場合は、逆張り的な発想を基に取引したほうが上手くいきそうである。

● 東京金の逆張り戦略

それでは、再びシミュレーションを行ってみたい。チャネル・ブレイクアウトを利用した逆張り戦略で、ブレイクアウトは同じく20日ベース。もちろん、ただ単に売買のサインを逆にしただけでは【表1】の結果のプラスとマイナスが入れ換わるだけで、手数料を考慮すると利益は出ない。そこで今回は建玉法に一工夫加えてみる。売買ルールは以下の通り。

○ 仕掛け:過去20日間の高値更新で売り、安値更新で買い
○ 仕切り:過去20日間の安値更新で売り玉仕切り、高値更新で買い玉仕切り
○ 買値(売りの場合は売値)から5%下落(上昇)するごとに1枚買い増し(売り増し)

● 中長期的には逆張りナンピンが有効か

【表2】 東京金のシミュレーション概要

■20日ブレイクアウト(逆張り・増玉あり)

売買損益(手数料含まず)
合計平均最大
売買回数22014,58266.3
 利益回数18618,851101.31,546
 損失回数34-4,269-125.6-740

※売買損益は値幅表示、実際の金額は値幅×1,000

【グラフ2】 東京金 累積損益グラフ

1982/3/23〜2012/5/25

結果は【表2】の通り。増し玉(ナンピン)があった場合も損益を合算し、1回の取引とみなしている。利益平均(+101.3円)が損失平均(−125.6円)を下回ったが、勝率が84.5%と高く、損益合計は14,582円のプラス。手数料(総建玉枚数371枚・往復手数料を25円/枚で計算しても9,275円)を差し引いても利益が出る。

右の【グラフ2】は日々の値洗い込みの累積損益だが、最初の大きなヘコミだけが気になる。これは1982年7月からの取引で最初の売り建値から50%強逆行し、ナンピン10回で建玉数は11枚まで増加、値洗いは−7,810円に達した。ちなみに、全取引でどの程度ナンピンが行われたかについては下の【表3】をみて頂きたい。増し玉0が約63%で最も多く、増し玉3枚までで約97%の取引が収まる。先ほどの増し玉10枚は例外中の例外とみていいだろう。また、2006年以降は利益カーブが急上昇している。昨今のボラタイルな相場つきには特に効果的だ。

【表3】 増し玉枚数別・取引回数

増し玉枚数0枚1枚2枚3枚4枚5枚6枚7枚8枚9枚10枚
取引回数139回50回11回13回3回1回1回1回0回0回1回
比  率63.2%22.7%5.0%5.9%1.4%0.5%0.5%0.5%0.0%0.0%0.5%

さて、5月25日時点の状況であるが、4月5日に逆張り買いのサイン発生、その後ナンピンが1回入り、2回目(3,889円)が目前に迫っている。今回の結果から判断すると、3回目(3,673円)を想定して資金配分さえ間違えなければ、勝算は十分ありそうだ。是非、トライして欲しい。

石田 英夫 プロフィール

石田 英夫

フューチャーズ24にて、FAX・メール情報に掲載する市況作成等を担当。
テクニカル分析を得意とし、本店セミナーにおいても講師を担当。

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