長田 泰/アナリストの目

国際穀物、南米の天気がカギに
2011/12/16 19:22:40

 先週9日に発表された農務省需給報告は全体的に弱気材料と受け止められ、引き続き穀物相場は軟調な動きを強いられている。トウモロコシは14日に納会を迎えた12月限の納会値580セントを早くも3月限が割り込んでいる。また大豆も期近1月限は1100セントを一時割り込んだ。年明けに発表される四半期在庫報告と1月需給報告(ともに12日)を控え、このまま一本調子に値崩れすることはないだろうが、欧州債務問題の長期化懸念から、リスク回避の姿勢が広がり商品市場からの資金流出が続いていることもあり、なかなか積極的な買いの動きを呼び込めないでいる。

 とはいえ弱気な材料しかないかというと必ずしもそうではない。1月需給報告では、収穫の遅かったベルト東域を中心に生産高の下方修正を予想する向きが多い。トウモロコシでは12月予想(123億1000万ブッシェル)が5000万ブッシェル程度引き下げられるとの予想も聞かれる。また、南米の乾燥懸念がここにきて材料視され始めている。今はアルゼンチン、ブラジルとも主産地でトウモロコシの受粉期にあたる。アルゼンチンでは産地の約3分の1が乾燥に見舞われていると言われ、受粉が始まったブラジルでもマトグロッソドスルやパラナなどの主要産地で今後1〜2週間、十分な降雨があるかどうかが重要なポイントになってきた。ラニーニャ現象が一層強まるとの観測もあり、今後の天候の行方には一段と注意する必要がある。

 仮に、今後年末から年明けにかけての南米の乾燥懸念が一段と強まるようだと、1月の農務省統計が極端な弱気材料(今年は四半期在庫報告がことごとく市場予想を上回る弱い数字が示された)とならなければ、春節休暇(1/22〜28)を控えた中国勢の駆け込み需要が加わって、底打ちムードが出てくることも期待できる。但し、南米の天候が深刻化しないようだと、需要不振が続いている大豆中心に年明け後、改めて売り直される可能性がある。当面は南米の天候推移により一層注目が集まりそうだ。

(注)上記の展望は12月16日の夕方時点に作成されたものです。

●アナリスト紹介
 第一商品(株)法人部、長田 泰
 現在、法人部にて国際穀物を中心に商社顧客の取引を担当。時事通信、ブルームバークの国際穀物市況等にコメントを提供中。

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