高松 政志/アナリストの目

東京原油、上値突破には時間必要か:2017/09/07 15:40:05

 9月に入ってからの東京原油先限は、為替の円高基調に圧迫されながらも、ハリケーン「ハービー」の影響で停止していた米国の製油所の再稼動が進んでいることなどを受け、ニューヨーク原油相場(WTI)が上昇トレンドを辿っていることに追随。7日の取引では3万5840円の高値を付け、短期的な上値目安となる8月2日高値3万5890円に迫った。

 先週発生した「ハービー」により、米メキシコ湾沿岸の製油所やパイプラインの多くが閉鎖され、これを受けて原油在庫の積み増しが進むとの懸念が広がり原油相場を圧迫していたが、今週に入り製油所の多くが再開しつつあることで在庫積み増し懸念は後退。WTIは6日の取引で約1カ月ぶり高値水準となる49ドル台まで上昇した。
 ただ、米国では新たなハリケーン「イルマ」が発生。5段階で勢力が最も強い「カテゴリー5」に発達した「イルマ」は、過去80年で上位5位に入る強い勢力とされており、週末には米南部フロリダ州に接近する見通しであることから、原油や石油製品の供給に影響が及ぶとの警戒感が再び広がりつつある。
 また、6日の取引終了後に米石油協会(API)が公表した1日までの1週間の国内原油在庫は前週比で280万バレル増。原油受け渡し拠点オクラホマ州クッシングの在庫も66万9000バレル増えた。米エネルギー情報局(EIA)が今夜発表する週間在庫統計では、原油在庫が約400万バレル増加すると見込まれており、「イルマ」の影響で供給に影響が出るような事態となれば、在庫積み増しに対する懸念はさらに強まる可能性もある。

 一方、為替は北朝鮮をめぐる地政学的リスクなどから円高傾向が続いており、東京原油の割高感を強めている。米政府債務の上限問題が進展したことなどから過度な円高に歯止めが掛かりつつあるものの、北朝鮮が新たな挑発に出るとの予測もあるなど地政学的リスクへの警戒感は根強い。
 北朝鮮リスクなどによる為替の円高基調や、ハリケーン「イルマ」への警戒感などを踏まえると、東京原油先限が前述の8月2日高値を上抜くには時間がかかると思われる。仮にこれを上抜けずに押し返されて遠ざかるようなら、反動安局面へと転じることも想定しておきたい。

●アナリスト紹介
 第一商品(株)フューチャーズ24、高松 政志
 現在、フューチャーズ24にて、FAX・メール情報に掲載する市況作成等を担当。商品市場の経験はまだ浅いが、それ故に先入観なく幅広いニュースや価格変動を結びつけた商品分析を可能としている。

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