長田 泰/アナリストの目

シカゴトウモロコシ、当面戻り売り人気根強い可能性も安値を丹念に拾う:2017/10/13 19:31:56

 来週のシカゴトウモロコシ相場は、需給報告で示された豊作見通しが上値を抑える一方、弱気材料大方織り込み済みとした買戻しや、実需筋の買いが下値を支え、引き続きレンジ内の相場となりそうだが、これから年末相場を見据えていくとジリジリを水準を切り上げる展開に移行するだろう。

 12日に米農務省より発表された10月度の需給報告では、トウモロコシにとっては中立〜弱気の内容と受け止められる。トウモロコシの単収が前回の169.9ブッシェル及び、市場予想平均の170.1ブッシェルを上回る171.8ブッシェル/エーカーと発表されたことは驚きであったが、収穫面積が下方修正されており、生産高は市場予想の範囲内。また9月末の四半期在庫で示された通り期初在庫は引き下げられており、新穀需要の引き上げもあって期末在庫は500万ブッシェル上方修正と小幅な修正に留まっている。世界統計を見ると新穀期末在庫は150万トン下方修正されており、単収の引き上げ幅の見た目ほど需給見通しは緩んでおらず、農務省の層か平均価格も前回から据え置かれている。
 また、興味深いことに12日のシカゴ市場は需給報告が発表される前から弱気期待の売りが先行し、発表前に中心限月の12月限は342.50セントの一代安値を付けていた。通常、農務省報告など大きなイベントのある日は発表前は様子見ムードになりやすく、抵抗線を試す動きなどはあまり見られないものだが、結局、この日は需給報告が発表された後は朝方の安値を試すことなく、大豆の急伸にも支援され反発した。そしてこの日の取引は出来高約50万枚と2か月ぶりの高水準の商いとなっており、その中で相場が反発したということは下値への抵抗も相当強くなったと言えるのではないか。

 今年の単収見通しが今年5月に発表された傾向単収170.7ブッシェルを上回り、生産高は作付面積の減少で前年を6%下回るにも関わらず、輸出需要は同19%減見通し、期末在庫は同2%増加見通しと、表面上は誰が見ても需給バランスは弱いと答えるだろう。ただ、豊作の年ほど底値を付けるのは早いとも言われ、ここからの下げを期待して売り込むよりは、下値を丹念に買い拾うことを薦めたい。

 東京市場では13日に期近11月限が納会を迎えたが、納会値段は前回の9月限納会値と比べ5800円高い23500円。また、2番限以降の各限月と比較して総じて2000円ほど高く限落ちした。実需の当用買い姿勢、弱気人気優勢の状況をよく表していると思う。逆にいうと、今後、強気材料が出現しトレンド転換した場合は、シカゴ相場以上に相場の上げ妙味が大きいのが東京市場ではなかろうか。来週月曜日には新甫18年11月限が発会する。国内に輸入されるトウモロコシは10月〜2月まで米国産以外のトウモロコシが多く入ってくる時期である。東商取のトウモロコシの受渡供用品は米国産しか認められていないことから、商社勢からは現物渡し目的の売りは出しにくい限月にあたる。トレンド転換した場合、9月限よりも上げ足が軽くなるのが11月限であり、来週改めてシカゴ市場が売られる局面があれば、東京市場では買い拾っていきたい。

(注)上記の展望は10月13日の夕方時点に作成されたものです。

●アナリスト紹介
 第一商品(株)法人部、長田 泰
 現在、法人部にて国際穀物を中心に商社顧客の取引を担当。2014年TOCOM農産物アナリスト育成セミナー修了者。時事通信、日経新聞の国際穀物市況等にコメントを提供中。ソイオイル・マイスター。

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