山内 治/アナリストの目

193ページ目のアナリストの呟きは「不安から回復期待へ、そして第2波が訪れ、ほら、やっぱ金だよねと言うことになったとしても」
2020/05/21 15:11:36


15日金曜日の相場日記
 「東京金先限5982円・前日比94円高、大幅続伸。まだ熱を帯びた取引中、ふと訪れた幕間のような時、不意に気付かされた、いつもの休日と自粛中の休日にたいした違いがないという事実。なんか足掻きたくて、なんとなく打ち消したくて、日足チャートを見詰めた。ウイルスが再び暴れだすかもしれないと気に病むことなどは、どうでもいいように思えてきた。そんな気持ちになるくらい見詰めた、真剣に、大引けまで。“米国の景気低迷の長期化懸念と米中の緊張感の高まりが、安全資産とされるゴールドを動意付かせている。国内金の上場来高値更新は時間の問題であり、通過点として捉えるべき局面だろう。”とそれなりにアナリストらしい処に辿り着いた。“行き場を求めた余剰資金の金市場流入の可能性は高まっていると読む”との予想も背負った。そして依然静かな道玄坂を下った、来週の日足チャートを相場脳に描きながら。折り返した道程、いつのまにか歩くことが下手になったとの思いを打ち消すために。」

18日月曜日の相場日記
 「東京金先限6084円・前週末比102円高、大幅続伸。上場来高値を更新し、節目の6000円を突破した後も強含みで推移した。“上抜けたね。” 需給バランスを要因にマスク相場が値崩れしている。アベノマスクも近々届くらしい。使うためだけに国民へ配られるのではない、値崩れを促すための策だったと考えれば“さすが安倍ちゃん、下抜けたね”となる。余ったら、早急に困っている国に送ればいい。マスク外交なんてせこいことをしたら、ぶん殴ろうぜ。」

19日火曜日の相場日記
 「東京金先限6003円・前日比81円安、急反落、米株価が大幅高となったから。原油が30ドル台回復で再び投機資金が動き出し、あちこちで乱高下必至か。おもしろくなってきた。昨日“程よい調整を挟んだ後の上放れであり上場来高値更新でもあるため、上値のしこり玉が全くない状況。本日が青天井相場の始まりなのかもしれない”と国内金を調子をこいて解説していたアナリストはどうしているのだろう。絶好の押し目買い局面とみているのかもしれないね。」

20日水曜日の相場日記
 「東京金先限6062円・前日比59円高、新型コロナウイルスのワクチン開発が進展するとの期待が後退し、NY金がリスク回避の買いに上昇したため反発。昨日とは逆の動き。ワクチンが早期に完成すれば、経済活動の正常化が進む可能性は一気に高まる。期待と願望が大きいだけに、開発に関するニュースを受けての上下の振れ幅は大きくなるよね。ほんと、おもしろい相場になってきた。あ〜ぁ、そろそろ感染症拡大抑制のため鉱山労働者の自宅待機により今年の生産量は大幅減少の見込み、ってな感じの報が海外から舞い込んで、方向性をバシッと決めてくれないかなぁ。ゴールドでなくプラチナやシルバーでもいいから、ちょうだいな。」

21日木曜日の相場日記
 「東京金先限6019円・前日比43円安、反落。近付く自粛解除とともに動意付いている株式市場へ余剰資金は向かっている。しかし、早期には元に戻れないと認識させられた時、失望は欲望を連れて次の行き場所を求めるだろう。不安から回復期待へ、そして第2波が訪れ、やっぱ金だよね、と言うことになったとしても誰かを責めたりするのはやめようね。日常だけでなく相場においても、次にどのような動きをするかなんてことは分かりはしないし、本質の処では気にしなくていい。その時、どうしたら良いのかを知っていればいいのだから。」

●アナリスト紹介
 第一商品(株)フューチャーズ24、山内 治
 現在、フューチャーズ24にて、FAX・メール情報に掲載する市況作成等を担当。国際情勢を軸にした、長期的な商品分析を得意とする。「商品アナリスト(貴金属)・東京商品取引所認定」、「商品アナリスト(石油)・東京商品取引所認定」を取得。