盛川 貴洋/アナリストの目

白金・石油見通し
2020/08/07 17:00:06

<白金>
 今週の白金標準は上伸。金相場が連日の上場来高値を更新する中、貴金属としての連想の買いが入り、先週の三角もち合いを上放れ、5カ月半ぶりの高値圏に浮上。7日には高値3390円をつけたが、米雇用統計の発表を7日に控えた調整の売りに押されて急反落した。
 短期的には下値を試す動きとなり、3200円の節目を下抜けば、31日安値3008円まで急落すると考えられる。しかし、各国政府・中央銀行による新型コロナウイルス感染症の対応で減速した世界経済を支えるための金融緩和策が継続しているため、貴金属としての需要から白金の下値も限られる。当面は売り買い交錯する荒い値動きをこなしながら、方向感を探る動きとなりそうだ。

<石油>
 今週の東京原油は上伸。5日は米エネルギー情報局(EIA)が公表した7月31日までの米週間石油在庫統計で、原油が前週比740万バレル減となり、減少幅が市場予想(300万バレル)を大きく上回ったことから、NY原油が5カ月ぶりの高値圏に浮上。また、イラクは6日、石油輸出国機構(OPEC)プラスの協調減産で、過去に順守できなかった分を相殺するため、8月に日量40万バレルを追加減産すると発表したことも支援材料となった。
 米国では、8月1日までの1週間の新規失業保険申請件数が118万6000件と、前週比24万9000件減少し、3週間ぶりの減少に転じたことや、トランプ米政権と議会与野党での調整が難航している追加経済対策について、トランプ大統領が「議会が同意しなければ大統領令の発動を検討している」と表明したことも原油相場を押し上げた。新型コロナウイルス感染症の再拡大にともなう世界的な景気回復の減速懸念が依然として相場の上値を押さえているが、米国での原油在庫の減少や中国でのエネルギー需要の回復への期待感にも支えられ、目先は上値を試す展開が見込まれる。

(注)上記の展望は8月7日夕方時点に作成されたものです。

●アナリスト紹介
 第一商品(株)フューチャーズ24、盛川 貴洋
 現在、フューチャーズ24にて、FAX・メール情報の市況作成等を担当。商品市場だけでなく、マクロ経済から金融市場まで守備範囲が広く、本質をついた鋭い分析が持ち味。