盛川 貴洋/アナリストの目

白金・石油見通し
2020/08/21 16:36:57

<白金>
 今週の白金標準は下落。先限は金の上伸になびいた買いが入り、週明けに上伸したが、19日高値3319円をつけた後は急反落。
 19日に発表された7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で、景気の先行きに対する米連邦準備制度理事会(FRB)の慎重な姿勢が明らかになったことや、低調な米経済指標を眺めて景気への懸念が広がったことも圧迫材料。米FOMC議事要旨で事実上のゼロ金利政策を長期間維持するイールドカーブ・コントロール(YCC)への期待が後退したことで、投機筋からの調整の売り圧力が強まっており、短期的には、200日移動平均(21日時点3014円)の水準を試す展開が見込まれる。ただ、来週は27日にパウエル議長がジャクソンホールで講演予定となっているため、全般的に様子見姿勢も強まり、売り一巡後はもち合う動きが見込まれる。

<石油>
 石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は19日のオンライン会合で、目標を上回って生産している産油国に対し、8月と9月にさらに減産するよう求めた。石油需要は年末までに新型コロナウイルス発生前の水準に回復する可能性があるとの見方を示す一方で、需要回復が低調との懸念が浮上している。OPECプラスは今回の会合で、協調減産の規模を据え置いた。イラクとナイジェリア、アンゴラ、カザフスタンが5〜7月の過剰生産分を相殺することから、今月と来月は一段の減産が見込まれている。ただ、米国での新型コロナ感染拡大に歯止めが掛からないことや欧州各国で感染再拡大を巡る懸念も強く、先行き不透明感から積極的に上値を追う勢いには乏しい。
 東京石油は需要回復とOPECプラスによる減産見通しが下支えるものの、世界経済の先行き不透明感に上値を抑えられ、来週は現在の値位置でのもち合いながら値固めを試す動きが見込まれる。

(注)上記の展望は8月21日夕方時点に作成されたものです。

●アナリスト紹介
 第一商品(株)フューチャーズ24、盛川 貴洋
 現在、フューチャーズ24にて、FAX・メール情報の市況作成等を担当。商品市場だけでなく、マクロ経済から金融市場まで守備範囲が広く、本質をついた鋭い分析が持ち味。