村上 孝一/アナリストの目

金相場、底堅さは続く
2020/09/17 14:35:47

 市場で注目されていた米連邦公開市場委員会(FOMC)は、事実上のゼロ金利政策を少なくとも2023年末まで続ける方針を示唆。金融緩和を長期間保ち、新型コロナウイルスの感染拡大で悪化した景気と雇用の回復を後押しする姿勢を強調した。ただ、声明やパウエル議長の会見で追加緩和策の手掛かりとなる言及はなかったことで、結果が判明した後のニューヨーク市場では金を積極的に買う動きはみられなかった。
 また、17日の外国為替市場では、FOMC参加者の米国経済見通しで、2020年末の国内総生産(GDP)成長率がマイナス3.7%と6月時点の予想マイナス6.5%から上方修正。失業率も7.6%と同9.3%から上方修正されたことを受け、ドルが対ユーロで上昇。ドル建てで取引される金は割高感が生じたため、ニューヨーク金は同日のアジア時間帯の取引で4営業日ぶりに下落。中心限月の期近12月限は一時、前日比27.40ドル(1.39%)安の1943.10ドルの安値を付けた。
 米FOMC結果は、ニューヨーク金の2000ドル節目突破の手掛かりとなる買い材料とはならなかった。ただ、金融政策の先行きを示す指針「フォワードガイダンス」を導入し、インフレ率が当面の間2%をやや超えるような軌道に乗るまでゼロ金利政策を続ける方針を明示したことは、金利の生まない資産である金にとって支援材料であることに変わりはなく、これまでのように安値は買い拾われることが予想され、底堅い動きが続きそうだ。