盛川 貴洋/アナリストの目

白金は上値の重い展開に
2020/10/23 16:03:12

 今週の白金標準は上伸。ただ、100日移動平均(23日時点2999円)からの上値が重く、同水準からは押し戻された。

 米大統領選挙や追加経済対策を巡る思惑から、外国為替市場でドルが上下動。ドル建てNY白金は為替に振られる展開となった。また、英国と欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)を巡る協議は、英国が交渉期限と定めた15日を過ぎて一時中断されたが、英国は21日にEUとの交渉を再開すると発表。再開決定後の最初の交渉は、22日から25日までロンドンで行われる。英国とEUの交渉が進展すれば、欧州経済を巡る懸念がひとつ後退することになり、工業用需要の割合の高い白金にとっても支援材料となる。

 EU側は双方の妥協を前提に集中的に交渉すれば、合意の可能性もあるとしているが、ジョンソン英首相がどの程度の歩み寄りを見せるかは未知数。12月末というブレグジット移行の期限を考えると、10月末が現実的な交渉期限と考えられており、今回の交渉で合意に達することができなければ、欧州経済への懸念が強まり、白金は急落する可能性がある。その場合、白金標準は9月25日安値2816円を視野に下値を試し、同水準を割り込めば一段安が見込まれる。逆に、合意に達すれば、市場の安心感が高まることや、米大統領選挙を控えた先行き不透明感からユーロ高ドル安が見込まれ、ドル建てNY白金は割安感からの買いにも支えられて上伸すると考えられる。