長田 泰/アナリストの目

シカゴ大豆、一段高には新たな材料必要か
2018/12/21 17:48:14

 来週のシカゴ大豆相場は、ブラジルの天候回復、生産拡大見通しが相場の重しとなる一方、中国の新たな米国産大豆成約が市場の期待を上回るか疑問、弱含み推移のまま越年か。
 ブラジルでは今年中国による米国産大豆代替需要を取り込んだ経験から新年度も増産体制に入っている。作付ペースも順調に進んだことによる増産観測が強まるにつれて急騰していた現物プレミアムは急速に軟化している。一方、米中首脳会談での「一時休戦」を境に中国からの購入期待から米国の輸出港の現物プレミアムは上昇をはじめ、足もとの現物プレミアムは先月末と比較してメキシコ湾積みで15セント以上上昇している。ブラジル産価格が下落、米国産価格が上昇で両者の積み地ベースでの現物価格は急速に接近している。つまり米国産の輸出競争力が急速に低下しているということだ。最近になって中国国営企業によるものと見られる米国産大豆の成約の報告が出始めたが、市場の反応は想像以上に弱い。一時9ドルを超えたシカゴ大豆1月限も今週8ドル台への下落、米中首脳会談前の水準に戻ってしまった。
 米国産現物価格はプレミアムの上昇した分高止まりをしているが、シカゴ市場が一段と上昇するには、@中国民間企業の米国産買い付け成約があること、A中国向けの実際の船積みが確認されること、Bブラジル産新穀の天候懸念等による同国産の価格上昇が見られること、などがないと難しいだろう。
 今月1日の米中首脳会談後、トランプ大統領は今後中国は膨大な量の米国産農産物を買い付けるだろうと、ツイートするなどややはしゃぎ気味であったが、実際のところは、中国に、元々いずれ買わざるを得ない米国産大豆をその買い付けのタイミングに合わせ、うまく外交カードに利用されてしまったと言ったら言い過ぎだろうか?

 (注)上記の展望は12月21日夕方時点に作成されたものです。

●アナリスト紹介
 第一商品(株)法人部、長田 泰
 現在、法人部にて国際穀物を中心に商社顧客の取引を担当。2017年TOCOM農産物アナリスト育成セミナー修了者。時事通信、日本経済新聞の国際穀物市況等にコメントを提供中。ソイオイル・マイスター。

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