盛川 貴洋/アナリストの目

東京白金・石油見通し
2019/02/01 17:58:13

<東京白金>
 今週の東京白金は、先週2800円を割り込んだ場面からは買い戻されたが、その後の上値は重く、狭い範囲で持ち合う展開。姉妹金属のパラジウムが高止まりしていることも引き続き支援材料視される。
 中国国家発展改革委員会は29日、不振が続く自動車市場のてこ入れ策を公表。2018年の中国新車販売台数は、米中貿易摩擦に伴う購買意欲の減退が響き、前年比2.8%減の2808万台と28年ぶりに前年実績を割り込んだことが要因。世界最大の自動車市場をもつ中国での自動車販売台数の回復期待が、自動車の排ガス除去装置の触媒需要の割合が高い白金やパラジウムを支えている。国内市場は円高が圧迫要因。米連邦準備制度理事会(FRB)の今年の追加利上げペースの減速見通しが強まると共に、日米金利差を意識した円買い・ドル売りが進行するようだと、ドル高を嫌気した売り圧力が強まり、白金は反落する可能性があるため為替の動向には注意が必要になりそうだ。

<東京石油>
 石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国は年初から日量120万バレルの協調減産を実施。ロイター通信の調査によると、OPECの1月の供給量が2年ぶりの大幅な減少となったことが明らかになった。また、EIAが30日公表した週報によると、25日までの1週間の米原油在庫は前週比90万バレルの積み増しとなったものの、増加幅は市場予想の320万バレル増を大幅に下回ったほか、ガソリン在庫は増加予想に反して減少したことが明らかになった。これを受けて、需給不均衡に対する懸念が後退し、原油は上昇。また、米政府は28日、ベネズエラのマドゥロ反米政権による不正行為に関与したとして、ベネズエラ国営石油会社(PDVSA)を制裁対象に指定すると発表。OPEC加盟国であるベネズエラの政情が一段と不安定になる中、国際石油市場への供給が減少するのではないかとの懸念が広がっていることも支援材料視され、ニューヨーク原油は31日に高値55.37ドルをつけ、2ヶ月ぶりの高値圏に浮上した。
 また、米中西部を襲った寒波は製油所の稼働に支障を来しつつある。寒波が北東部に広がる可能性があり、暖房油需要が増える中、供給が滞り、製品価格の上昇が原油価格に影響を与えかねないとの指摘も聞かれる。このため地合いは底堅く、短期的に下落した場面では買い拾われる底堅い値動きが見込まれる。

(注)上記の展望は2月1日夕方時点に作成されたものです。

●アナリスト紹介
 第一商品(株)フューチャーズ24、盛川 貴洋
 現在、フューチャーズ24にて、FAX・メール情報の市況作成等を担当。商品市場だけでなく、マクロ経済から金融市場まで守備範囲が広く、本質をついた鋭い分析が持ち味。