盛川 貴洋/アナリストの目

東京白金、米中貿易交渉の決裂懸念で急落
2019/05/10 17:05:05

 東京白金は急落。大型連休前は米中貿易交渉への楽観的な見方を背景に、自動車の排ガス除去装置の触媒需要が回復するとの期待感に下支えられていた。しかし、トランプ米大統領は5日、中国からの輸入品2000億ドル相当に対する追加関税を10日に10%から25%に引き上げるとツイッターで表明。その後、米通商代表部(USTR)は8日、追加関税の引き上げを10日に行うと正式に通知。これに対し、中国商務省は「対抗措置を講じざるを得ない」と報復措置の構えを見せたことから、協議決裂への懸念が高まったことで、白金やパラジウムは値位置を切り下げた。東京白金は週末10日に1ヶ月ぶりに3000円の大台を一時割り込み、100日移動平均線(10日時点2965円)を覗う動き。同水準では買い拾われると見られるが、米中貿易交渉の行方を巡る思惑から来週は現在の値位置でのもち合いを継続、交渉が決裂すれば一段安になる可能性もある。
 来週の予想レンジは先限ベースで2900円〜3200円。

 (注)上記の展望は5月10日夕方時点に作成されたものです。

●アナリスト紹介
 第一商品(株)フューチャーズ24、盛川 貴洋
 現在、フューチャーズ24にて、FAX・メール情報の市況作成等を担当。商品市場だけでなく、マクロ経済から金融市場まで守備範囲が広く、本質をついた鋭い分析が持ち味。「商品アナリスト(貴金属)・東京商品取引所認定」を取得。